モヤモヤする表現が多いと感じる今日この頃

職場の新人と話していたら、その新人は学生の頃「日本語教育」に関する研究をしていたとのこと。

「日本語はムツカシイよねー」という話から「最近は自分にとってモヤモヤする表現が多い」という話で(一方的に)盛り上がった。 新人には悪いことをしたと思う。

今こそブログを書くときである。

「モヤモヤする表現」について

モヤモヤする表現とは「わざわざ他人様に面と向かって指摘するほどでもない」程度の表現だったり言い間違いだけど、自分ではわざわざ使わない表現で触れるたびに「あー、この表現嫌いだわ」ってなっているもの、という感じである。

要するに、「なんか嫌いな表現」である。

「~しなきゃだから」「~しないとだし」「~かもだけど」

「~しなきゃいけないから」「~しないといけないし」「~かもしれないけど」と言っている自分には、こういう文章を見るたびに鳥肌立つような感じになり腹筋に力を込める感じになる。

「~をしている人いますぐ辞めて!」

「辞める」って『職や地位から離れる』って意味だし、ほとんどの場合変な意味になる。

「止める」だと「とめる」とも読めるから、「辞める」って漢字にしようとしたのかもしれないけど、無理に難しい漢字使うのやめて「やめて」でいいじゃん。

Qiitaで「今すぐ辞めて」って検索すると色々と見れる。「辞職しろ!」って煽っているように見える。 qiita.com

「~だっけか?」「~だっけかな?」

これは関東とかの方言なのかな。90年代のアニメ*1でも使われていたので以前からある表現みたい。

「~だっけ?」で済ます自分には、終わりの「けか?」「けかな?」にむず痒くなる*2

「違くない」「好きくない」

動詞を形容詞的に使うこれも関東とかの方言っぽい。「違わない」「好きではない」が標準的な活用。

周りにこういう表現をする人がいて、弱っているとたまに自分も使っていて愕然とする。

Mr.Childrenスキマスイッチとかの曲の歌詞(『Everything (It's you)』や『奏』)にも出てきて聴くたびにアレっ?ってなる(歌は名曲なのでしょっちゅう聴いている!)。

最近では「違うくない」や「好きいくない」のような派生も出てきて、すごいことになっている。

2023年6月には『きもちくしてくれてありがとう』という表現がネットを駆け巡ったが、こりゃスゲーね。

「~せざるおえない」「やむおえない」

それぞれ「~せざるを得ない」「止むを得ない」な。

初めて見た時、パワポでのプレゼン途中にこういう表現が出てきて、高度なジョークだと思って笑ったら本当に間違ってて気まずくなったよ。

表情に出してすいませんでした。

「~していただけますでしょうか?」

なんかこれはフツーのビジネス丁寧語として扱われている感じだけど、なんなのだこれは。どこから来たんだ。

「~していただけますか?」じゃダメなのか?

一方で「~できますです。」と返したらすごく煽っているか困った人の書く文章になってしまう。

「~されたく。」

日本語としては正しいのかもしれないけど、されたく、何?思うの?思わないの?

「~されたく仕り候」とか書かれてもひくけど。

「~で良き。」

ここ最近こういう表現が商品レビューとかで急に増えてきた印象がある。何の影響だ。

これも日本語としては正しいのだろうけど、「~で良い。」でいいじゃん。

ちゃんと「~で良き哉。」と省略せずに言って欲しいと思うのが半分と、そんなの普段から言ってたら変だなと思うのが半分。

「近しい」

以前にブログで書いていた。

mrgchr.hatenablog.com

フロムソフトウェアフレーバーテキストにて度々誤用されている。(最近だとエルデンリングの「金色ホタル」のテキストとか)

格好つけようとして格好悪いことになっているから無理して難しい言葉は使わない方が良いと思う。

「辞書を引け!」とも思う。

「~しずらい」

これも以前にブログで書いていた(こんな文句ばっかり書いているんだなと愕然とした)。

mrgchr.hatenablog.com

「~し辛(ツラ)い」だから「ず」ではなく「づ」が本来の表現。

こういう文章を仕事で見るたびにツラい気持ちになる。

あと「おこずかい」も「お小遣い」だから「おこづかい」な。

「すべからく(須らく)」

「全て」という意味ではない。「須らく~べし」で「当然そうするべき」という感じになる。

フロムソフトウェアフレーバーテキストにて度々誤用されている。

格好つけようとしてとても格好悪いことになっているから無理して難しい言葉は使わない方が良いと思う。

やはり「辞書を引け!」とも思う。

*1:YouTubeで最近観た『笑ゥせぇるすまん』にて観測

*2:女性向けアニメやゲームの男性みたいな喋り方する男性と現実で話をした時みたいな感じに近い